すぐに歌が上手くなる練習方法❗️【プロのボイトレ】



ジャズシンガー・舞台俳優・ボイストレーナーの相澤ひかるです。

ドラマや映画をはじめ、劇団四季、大型ミュージカルや子役の登竜門的ミュージカルに生徒を送り出しております。また、2019年には丸美屋ミュージカル「アニー」にジュライ役を輩出いたしました。

私自身、日々ステージで歌わせていただいておりますが、オーディションやリクエストで突然前日に楽曲を覚えることも少なくありません。

今日は、私が短期間で効率的に楽曲を完成させる練習方法を、お教室生やポップス・ロック・ミュージカルナンバーが上手になりたい方向けに記したいと思います。

準備するもの



①鍵盤
音感も訓練したい方はアップライトやグランドピアノが一番良いでしょう。私は良い耳を維持する為、電子ピアノでは一切歌の練習を行いません。最悪、アナログのピアノに近づけて音を作っている会社の電子ピアノでも。アプリのピアノや、1万円未満のおもちゃ的ピアノではピッチが狂っている場合もあるので、音感を鍛えたい方、プロ志向の方にはおすすめしません。


②メトロノーム
できれば、ねじ式や電池式のメトロノームが良いでしょう。アプリもありますが、時々暴走したり、安定しないことがあります。


③メロディー譜
楽曲のメロディー、コード、歌詞が載っている原曲KEYの楽譜です。KEYを変更したい場合は移調した譜面を書きます。


④歌詞カード
コメントをかけるくらいの間隔を大きく開け、歌詞をノートに書きます。楽譜の最後に記載されているものや、印刷した歌詞カードは使いません。自筆で書くと、書きながら読みながらイメージで覚えられます。


⑤カラオケ
メロディーやコーラスが入っていないものを探し、用意します。メロディーが入っているものは、音を聞いてから歌う癖がついてしまう(遅れる)為おすすめしません。


⑥録音機・動画アプリ
音だけならICレコーダ、PCの録音ソフト、スマホなどでのアプリもOKです。自分の声や動画を撮影し、第三者の目で確認します。

どれくらい練習したらいい?


時間よりも、内容・質が大切だと思います。
ただカラオケを流して頭から100回歌っても一生上手にはなれません。


また、声帯は筋肉です。甲状披裂筋(低音)、輪状甲状筋(高音)、外側輪状披裂筋(声門)の3つでできています。ですから、時々トレーニングをするだけでは、維持ができません。こちらの筋肉をバランスよく動かして維持する必要があります。

自宅で声が出せない、仕事や学校で今日は練習ができない場合でも、大声を出さなくてもよいボイストレーニングやイメージトレーニングがあります。これで毎日少しでも喉の強化を行うとよいでしょう。


お教室のレッスンでは、入会されて最初の頃にこのレッスンを行います。


私は1日最低20分の声出しを行なっています。まだ技術がない人、センスがない人、音楽経験がない人は、60分が目安だと思います。発声練習後に課題曲を歌うと声帯も傷めず、よいストレッチ になると思います。

やってはいけないこと

① カラオケでガイドメロディとエコーをかけて歌う。

② youtubeや歌手が歌っている音源を流しながら歌う練習をする。

③ 家で練習している時間がないから、とりあえずレッスンに行って先生に音取り(譜読み)をしてもらうという他力本願。

④ 音符(音の階段をイメージして)で歌う。



大手カラオケメーカーではカラオケ音源だけをCDにして持ち帰れるようです。その場合もガイドメロディは外して録音しましょう。メロディがある場合は聞いてから声を出すので、ブレスの度に遅れます。酔ったおじさんが気持ちよくうたっているのだけど遅れて歌っていて心地悪いな、と思うそれです。


Youtube音源や元の音源にあわせて歌う場合も上記と同じ。元の歌手が歌ってくれているので自分もなんとなく「歌えている気分」になり、音程もリズムもわかっていない部分に気付けません。完コピをする場合は、元の歌手の音の上に音程もリズムも”どんぴしゃ”で声を乗せ、録音を聞いた時に元の歌手の声が一切聞こえなくなるようにしましょう。


友人や先生に音とりをしてもらおうなどもってのほかです。自分で譜読みし、練習しましょう。譜読みの技術はレッスンで習います。お教室では、メロディーをすらすら弾くことは目標にしておりません。階名読み、音符の意味、楽譜解釈、歌詞解釈等、新曲を自宅でひとりで練習できるようにソルフェージュを行なっております。プロの世界では、これらを総称して「譜読み」と呼びます。ミュージカルのお稽古でも同じです。



音楽レッスンをきちっと受けてきた方、ピアノ講師、声楽家に多いです。歌いたい世界のイメージを出していただきたいのに、楽譜と音の階段が見える方です。歌詞のイメージより「mpやf」「クレシェンド・デクレシェンド」「ドレミ音階(カタカナがみえます)」が優先されている方ですね。相手の心に届いたり、心を動かす歌は歌えません。「声が綺麗ですね」「音程が安定していますね」「お上手ですね」と言われる場合がまさにこれです。普段の発声練習から届ける練習をしていくといいと思います。

独学でも上手くなれる?


音楽レッスンを受けたことがない方が独学でポップスやジャズ、ミュージカルナンバーを完成させるのは、相当センスがある方でないと無理だと思います。


ネットに上がっている発声方法やDVDなどを試して「声帯結節」「ポリープ」になってしまった方もいらっしゃいます。地声(ミドル)も安定していない方が「高音の出し方」を独学で学ぼうとされた為でしょう。ポリープなどは一度できてしまうと癖になってしまうようですので、セミプロ以上を目指される場合の独学はリスクが高いと思います。


音楽の知識をもたない「ボイトレ講師」も巷に多く存在し、そちらでレッスンを受けられた方が致命傷になり移籍してこられるケースもありました。このリハビリにはかなりの根気と強靭なメンタルが必要だと感じられましたので、講師選びは慎重に行ないましょう。

ミュージカルはどんな先生に習うべき?



お子様をミュージカルのカンパニーに所属させる時「有名な声楽家のお教室を探そう!」とまず「クラシックの先生」をイメージされるようです。

先生のHPに「ミュージカルレッスン」と書かれていても、先生の専門がオペラの場合は注意が必要です。

声楽(オペラ)とミュージカルでは発声法が違います。


ミュージカルは「マイク」で歌います。声楽的発声では、マイクに声が入りません。オーディション直前で「地声やベルティング歌唱」を習っても間に合わないと思います。切り替えは本当に大変です。

ミュージカルでも、宝塚や劇団四季のオペラコースを受験される方は、声楽家のレッスンを受けられるといいと思います。

逆に、ミュージカル子役としてアニー を目指す、その後東宝ミュージカルや、劇団四季のメインキャストを目指したい場合は、「ミュージカル・ジャズ・ポップスの専門の先生」に習うのが効率的です❗️


現在、多数の声楽家(オペラ歌手)さんが、本物のミュージカル発声(ベルティング唱法)を習いに来て下さっております。プロであっても、慣れ親しんだ発声法を切り替えることが難しく、口々に「ミュージカルはポップスが歌えないと無理!」と仰り必死に習得に励んでいらっしゃいます。


大手のボーカル教室やボイトレ教室は、音大の声楽家卒の方がポップスやロック、ミュージカルを教えている場合もあります(@ω@;)大手では先生を選べないことも多いので、ご注意下さい。

レッスンを受けたい❗️



劇団四季を目指す❗️東宝ミュージカルを目指す❗️アニー、冒険者たち、レ・ミゼラブル、赤毛のアン、ジャッキーなど大型ミュージカルを目指す❗️
ドラマ俳優・映画俳優を目指す❗️営業シンガーを目指す❗️アーティストになる❗️仕事をしながらいつか夢を叶えたい❗️ セミプロレベルの技術を維持したい❗️プロとしての維持とスキルアップのために❗️

そんな方が通って下さっております。

月1のオーディション対策合同レッスンでは実践を❗️マンツーマンレッスンで徹底的に伴走させていただきます。

2019 丸美屋ミュージカル「アニー」梁世姫さんジュライ役にて出演❗️
ほか映画主演等、実績多数❗️詳細は「お教室のHP」へ。

お教室の最新の入会案内は→→ 「こちらから」

練習方法(自宅練習方法)




大きなノートに歌詞と母音を書きます。楽譜が読めない方は音階もかきましょう。英語の場合は発音記号も書きます。効率的な歌詞ノートの作り方はメソッド生には説明しております。


原曲や参考にしたい曲を聞きます。原曲だけでなくコピーしている方のものも聞きましょう。ジャズの場合は10曲くらい男女関係なく聞いてください。相澤メソッドでは「自分の曲」として歌っていただくため「ものまね」や完コピは推奨していません。自分らしくその曲を完成させてゆきます。まずは自分で、音階がわからないところや、休符、イメージ、ブレスなど、歌詞ノートにメモしてゆきましょう。


構成を歌詞ノートにメモします。Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロ、エンディング。楽譜が読める方は楽譜とセットで確認します。


メロディをある程度覚えたら、原曲よりすこしゆっくりしたテンポでメトロノームをならし、まずはAメロのみを母音でアカペラで歌って練習します。原曲を繰り返し聞きながら(歌う時は流さない)覚えましょう。

CメロやDメロがある場合は、まずCやDから❗️メロディーやリズムパターンが変わっているので聞き覚えがなく、覚えるのに苦戦し時間がかかりますので、まず最初にやろう❗️



覚えたなと思ったらメトロノームを鳴らしながら母音アカペラを録音します。その録音を聞いて、原曲どおり歌えているか、まずリズムがあっているかを確認。音程がむつかしいところはレッスンで直せますが、メロディのリズムは自分で覚えてきてください。センスがない人は、Aメロの音とりでも1時間で終わりません!


録音した自分の歌と音源が同じになってきたら、歌詞でAメロを歌って録音します。これもまた原曲と聴き比べ歌詞ノートに気づきをメモしてゆきます。いつも間違うところは「ここまで3つ伸ばす」などしっかりとメモしてゆきましょう。


自分が今出来る限り覚えた、完成できたと思ったら次はBメロです。一気に一番全部を練習をしないようにしましょう。ピアノのレッスンでもそうですが、4小節や8小節などちょっとずつ練習していきましょう。


Aメロ、Bメロ、サビ、まで母音と歌詞で歌えるようになって初めて、一番を母音、歌詞共に通してみます。録音して聞き返し、今の自分が納得すればOK!2番の練習にゆきましょう。また同じように2番も行います。


2番3番も録音し、今の自分が納得できるところまでできたらレッスンに行きましょう。このとき、すでに、「ここの音程が何度やってもわからない」「ここのリズムが取りにくい」「この音が出ない」「この歌詞が言いにくい」と、かなり具体的な質問が出てきているでしょう。これを埋めるのが「レッスン」です。これがないのに来ても意味がありません。「これでどうだ!」という状態でレッスンにいきましょう。


音を覚えたら最後は歌詞解釈です。原曲の解釈、自分が伝えたいこと、すべきこと、自分の位置、イメージの共有、をしっかりと考え、それが歌に乗っているかを確認(これも録音・ 録画して確認しかありません)しましょう。レッスンではこの⑩を学ぶつもりでいらしてください。

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歌の練習はこれの繰り返しです。面倒に感じるかもしれませんが、学業や仕事で時間がない方には、小分けに練習できるので、最も早く覚えられる練習方法です。そして耳もよくなります!

だらだらとカラオケや音源に合わせて歌っていてもうまくなりません。また、頭から歌ってばかりいると、1番ばかり上手になり、2番3番がかなり残念な感じになります。ですので、2番3番から練習してもいいと思います。

未成年者の保護者の方が練習のお手伝いをする場合は、以上のようにやってみてください。「そこが違ってるよ!」というアドバイスより「どこか違ってるところあった?どこが上手く歌えた?」と聞いてみてください。耳が育ちます!気づいたこと、大切だと思うことはどんどんご自身でノートに書き込み覚えてゆきましょう。

レッスンは何を学びに行くところか、が明確になりますね。行けば先生が何か教えてくれるという他力本願=習いたいことが漠然ではお金の無駄です。「こんなふうに自分なりに完成させてきました!」の”先”をレッスンするのですよ。

歌が上手くなる近道は、自分で自分の耳を鍛え、自分の耳で自分の歌がジャッジ出来ること!

歌のコンテストに出場したい方、ライブに出演したい方、ミュージカル俳優を目指す方、オーディションを考えている方は必須です。もう一度練習の仕方を見直しましょう!


そして、最速で上手くなりたいのなら、自分の目標にみあった良い先生のもとでレッスンをはじめよう❗️

お教室のコース



■ 静岡ミュージカル・子役養成教室
■ 大人のミュージカル・演技教室
■ 大人のボイトレ・ボーカル教室
■ 単発レッスンコース(静岡県外の方に)


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参考動画


ボーカルショーケースに出演した動画です。

ライブ出演後に、アニー合格を射止めた生徒さんも❗️

大人の生徒さんをはじめ、小学生の生徒さんも出演させていただきました❗️



楽器を習う生徒さんたちとバンドライブ形式合同発表会の様子。小学生から大人まで出演させていただきました。